バイクの維持費は月間どれぐらいかかる?内訳と節約テクニックを紹介
「バイクの維持費っていくらかかるの?」「維持費を抑える方法は?」と悩んでいませんか?
バイク維持費は排気量によって変化しますが、適切な管理と工夫次第で大幅な節約効果が期待できます。保険の見直しや運転方法の工夫、使用頻度に応じたレンタルバイクの活用など、効果的な節約方法があります。
本記事では、バイク維持費の具体的な内訳から排気量別の年間シミュレーションを解説。実践的な節約テクニックもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
【一覧表】バイクの維持費・全9項目の内訳

バイクの維持費は、必ずかかる「固定費」 と 、使い方で変わる「変動費」 に分けられます。まずは固定費5つを、その後に変動費4つを解説し、維持費の全体像を分かりやすく整理します。
必ずかかる「固定費」4つ
バイクに乗るうえで避けられないのが固定費です。ここでは、軽自動車税・自動車重量税・自賠責保険料・任意保険料・駐車場代 の5つについて見ていきましょう。
軽自動車税
軽自動車税は、排気量に応じて課税される市区町村税です。排気量別での税額をまとめると以下の通りです。
排気量 | 年間税額 |
|---|---|
50cc以下 | 2,000円 |
50cc超90cc以下 | 2,000円 |
90cc超125cc以下 | 2,400円 |
125cc超250cc以下のバイク | 3,600円 |
250cc超 | 6,000円 |
毎年4月1日時点の所有者に課税され、5月末までに納付が必要です。納付書は3月頃に各市区町村から送付されます。
自動車重量税
自動車重量税は、125cc超のバイクに適用される国税です。排気量別での税額をまとめると以下の通りです。
排気量 | 税額 |
|---|---|
125cc以下 | なし |
125cc超250cc以下 | 4,900円(新規登録時のみ) |
250cc超 | 1,900円/年(2年ごとの車検時) |
250cc以下は新規登録時のみ、250cc超は2年ごとの車検時に納付が必要になります。車両の重量に基づいて税額が決定され、陸運局で手続きを行います。
自賠責保険
自賠責保険は、道路運送車両法で定められた強制保険です。契約期間は1年から5年まで選択可能で、長期契約ほど年間保険料が割安になります。
排気量別での保険料をまとめると以下の通りです。
排気量 | 1年契約 | 5年契約(年換算) |
|---|---|---|
125cc以下 | 約7,500円 | 約2,662円 |
125cc超250cc以下 | 18,000円 | 約2,840円 |
250cc超 | 約11,500円 | 約4,100円 |
排気量によって保険料が異なり、更新忘れには注意が必要です。
任意保険料
任意保険料は任意加入の保険で、以下のように年齢や補償内容により保険料が変動します。
年齢層 | 基本補償 | 充実補償 |
|---|---|---|
20歳未満 | 80,000円〜 | 130,000円〜 |
20〜29歳 | 40,000円〜 | 80,000円〜 |
30歳以上 | 20,000円〜 | 50,000円〜 |
対人・対物賠償に加え、人身傷害や車両保険などの補償内容を選択できます。年間一括払いと分割払いが選べ、毎年の更新が必要です。
使い方で変わる「変動費」5つ
バイクは排気量や走行距離などによって費用が変動します。ここでは ガソリン代・メンテナンス費用・車検費用(251cc以上)・その他費用の4つを見ていきましょう。
ガソリン代
ガソリン代は、走行距離と燃費により変動する費用です。排気量別でかかる費用をまとめると以下の通りです。
排気量 | 年間費用(年間/10,000km走行時) |
|---|---|
125cc以下 | 32,000円 |
250cc以下 | 40,000円 |
400cc以下 | 40,000円 |
750cc以下 | 53,000円 |
1000cc以下 | 80,000円 |
排気量が大きいほど燃費は低下し、運転方法や整備状態によっても変化します。給油の仕方を工夫したり、価格の安いガソリンスタンドを選ぶと節約になります。
メンテナンス費用
バイクは定期的なメンテナンスが必要です。かかる費用を項目別でまとめると以下の通りです。
項目 | 頻度 | 費用 |
|---|---|---|
エンジンオイル交換 | 6ヶ月ごと | 3,000〜6,000円 |
タイヤ交換 | 2-3年 | 20,000〜40,000円 |
チェーン注油・調整 | 3ヶ月ごと | 2,000〜4,000円 |
ブレーキパッド交換 | 1-2年 | 5,000〜9,000円 |
定期点検 | 年1回 | 10,000〜30,000円 |
使用頻度や走行距離により、必要なメンテナンス内容は変動します。予防的なメンテナンスで大きな故障を防ぎ、長期的なコスト削減につながります。
車検費用(251cc以上)
車検費用は、251cc以上のバイクは2年に1回の車検が義務付けられている費用です。以下のように、基本点検料や整備費用、部品代といった諸費用が含まれます。
費用項目 | 金額 |
|---|---|
基本料金 | 10,000〜20,000円 |
整備費用 | 15,000〜30,000円 |
部品代 | 5,000〜15,000円 |
車両の状態によっては、追加整備が必要になる場合があります。
その他の費用
バイクには、維持管理以外にも思わぬ出費がかかることがあります。
- 高速道路料金(126cc以上)
126cc以上のバイクは高速道路を利用できます。料金区分は「軽自動車等」に分類され、料金は普通車の約8割程度です。ETCを使えば休日割引や深夜割引が適用となり、費用を抑えられます。
要注意!125cc以下は高速道路・自動車専用道路は通行禁止です!
125cc以下のバイク(原付一種・二種)は法律上、高速道路や自動車専用道路を走れません。誤って進入しないよう注意しましょう。
- ツーリングや外出先でかかる費用
長距離ツーリングでは、高速料金のほかに駐車場代や食事代などがかかります。頻度によっては年間で数万円規模の支出になることもあります。 - 装備品の買い替え費用
安全装備は消耗品です。定期的にかかる維持費と考えておきましょう。- ヘルメット:推奨交換時期は3~5年、価格は2万円〜4万円程度
- グローブ:数千円〜1万円程度
- ライディングジャケット:1万円〜3万円程度
- 万が一の際の費用
立ちゴケでも修理に数万円、事故では10万円単位の修理費になるケースもあります。任意保険の「車両保険」や「ロードサービス」に加入しておけば、思わぬ出費に備えられます。
駐車場代
駐車場代は、バイクの保管場所として必要な費用です。以下のように、地域別でかかる費用は異なります。
地域 | 月額料金 |
|---|---|
都市部 | 7,000〜10,000円 |
郊外 | 3,000〜7,000円 |
地方 | 2,000〜5,000円 |
他にも、駐車場の形態(屋内・屋外)により料金が異なる場合があります。月極契約が一般的で、自宅に駐車スペースがある場合は不要です。
忘れてない?バイクの購入時にかかる「初期費用」
維持費だけでなく、購入時にはまとまった初期費用も発生します。車両本体の代金だけで済むと思っていると予算オーバーになるので注意しましょう。
代表的な初期費用は以下の通りです。
- 登録代行費用・納車整備費用:販売店での手続きに数千円〜数万円
- 自賠責保険料・任意保険料(初年度分):自賠責保険は加入必須のため、初期費用として含めておくことが必要(詳細は固定費の章を参照)
- 安全装備購入費:ヘルメットやジャケットなどは購入時に揃える必要あり
- アクセサリー類:ロック、カバー、ETC機器なども必要に応じて追加
バイクの購入計画では、「車両代+初期費用+維持費」の3つをあらかじめ見積もっておくことが大切です。
【排気量・年代別】バイクの年間維持費シミュレーション

「結局、年間でどのくらいかかるの?」という疑問に答えるため、ライフスタイル別にモデルケースを設定し、バイクの年間維持費をシミュレーションしました。自分に近いケースを探して、費用感をイメージしてみてください。
ケース1:19歳大学生(125ccスクーターで通学)
前提条件
通学片道10km/年間3,000km/燃費45km/L/実家保管(駐車場代0円)
ポイント
- 任意保険が最大の負担
- 親の自動車保険に付帯できる「ファミリーバイク特約」を使えるかどうかで大きな差が出る
年間費用目安(2パターン)
項目 | ファミリーバイク特約を利用した場合 | 単独で新規契約した場合 |
|---|---|---|
軽自動車税 | 2,400円 | 2,400円 |
自賠責保険 | 約3,000円(長期契約換算) | 約3,000円(長期契約換算) |
任意保険 | 1〜2万円 | 10万円超 |
ガソリン代 | 約2万円 | 約2万円 |
メンテナンス | 約1万円 | 約1万円 |
合計 | 約6〜8万円 | 約16万円超 |
ワンポイントアドバイス
まずは親にファミリーバイク特約が使えるか確認しましょう。利用できれば年間10万円以上の節約につながります。
ケース2:22歳新社会人(250ccネイキッドで週末ツーリング)
前提条件
年間5,000km/燃費30km/L/月極駐輪場7,000円
ポイント
- 250ccは車検が不要で維持費を抑えやすい一方、駐車場代が大きな固定費になる
- 都心部では月7,000〜1万円程度が相場。郊外なら月3,000〜5,000円程度と半額近くに抑えられるケースもある
- 居住エリアによって維持費に大きな差が出ることがポイント
年間費用目安
項目 | 費用 |
|---|---|
軽自動車税 | 3,600円 |
自動車重量税 | 初年度のみ4,900円 |
自賠責保険 | 約3,000円(長期契約換算) |
任意保険 | 5〜7万円 |
ガソリン代 | 約3万円 |
メンテナンス | 約2万円 |
駐車場代 | 都市部なら約8.4〜12万円/郊外なら約3.6〜6万円 |
合計 | 14〜22万円程度(地域差あり) |
ワンポイントアドバイス:任意保険はネット型を含め複数社で見積もりましょう。
ケース3:35歳会社員(400ccツアラーで通勤+趣味)
前提条件
通勤片道15km/年間8,000km/燃費25km/L/自宅駐車(駐車場代0円)
注目ポイント
- 2年に1度の車検費用がかかり、車検は大きく「法定費用」と「整備費用」に分かれる
- 法定費用(自賠責保険・重量税・検査手数料):約2〜3万円
- 整備費用(点検・部品交換など):約3〜5万円
- 合計で1回5〜8万円程度、年割にすると2.5〜4万円が目安
- 任意保険は30歳以上、保険等級進み済みなら比較的安め
- 走行距離が多いため、燃料代やオイル交換などのメンテナンス費用は他のケースより高めになる
年間費用目安
項目 | 費用 |
|---|---|
軽自動車税 | 6,000円 |
自動車重量税 | 年1,900円 |
自賠責保険 | 約4,000円(長期契約換算) |
任意保険 | 2〜3万円 |
車検費用 | 2.5〜4万円(年割換算) |
ガソリン代 | 約4.5万円 |
メンテナンス | 約3万円 |
合計 | 約13〜16万円程度 |
ワンポイントアドバイス
車検はディーラーだけでなく、バイク用品店や専門工場の見積もりを比較してみましょう。
ケース4:45歳ベテランライダー(1000cc超・大型バイク)
前提条件
年間6,000km/燃費18km/L/自宅ガレージ
注目ポイント
- 大型バイクは維持費全体が高めになる
- 軽自動車税は6,000円でバイクの中では最高額
- 燃費は18km/L前後と中型より悪化し、年間ガソリン代は4万円超
- 特にタイヤは高額で、前後交換で5〜7万円と中型クラスの倍近い出費になるケースもある
- 任意保険は年齢や等級の条件が最も有利だが、車両保険を付けると大幅に上がるので注意が必要
年間費用目安
項目 | 費用 |
|---|---|
軽自動車税 | 6,000円 |
自動車重量税 | 年1,900円 |
自賠責保険 | 約4,000円(長期契約換算) |
任意保険 | 2〜4万円(車両保険なし) |
車検費用 | 2.5〜4万円(年割換算) |
ガソリン代 | 約4.5万円 |
メンテナンス | 約4~6万円 |
合計 | 約14〜20万円程度 |
ワンポイントアドバイス
大型バイクのタイヤは高額です。走り方に合ったタイヤを選んで満足度と寿命を両立させましょう。
結局どっちが安い?軽自動車との維持費比較

バイク購入を検討する人の多くが「軽自動車と比べてどっちがお得なの?」と疑問に思うはずです。代表的な排気量クラス(250cc・400cc・1,000cc超)と軽自動車を並べて、税金・保険・燃料費・駐車場代を含めた維持費を比較してみましょう。
項目 | バイク (250cc) | バイク (400cc) | バイク (1,000cc超) | 軽自動車 |
|---|---|---|---|---|
軽自動車税 | 3,600円 | 6,000円/年 | 6,000円/年 | 10,800円/年 |
自賠責保険 | 約7,000円/年 | 約7,000円/年 | 約7,000円/年 | 約10,000円/年 |
自動車重量税 | 4,900円 時のみ) | 年1,900円 (車検時に 3,800円) | 年1,900円 (車検時に 3,800円) | 6,600円/年 |
車検 | なし | 2年ごとに | 2年ごとに 約5〜8万円 | 2年ごとに |
ガソリン代 (年間 | 約3万円 | 約4.5万円 | 約4.5万円 (燃費18km/L) | 約6万円 |
駐車場代 | 7,000円/月 | 7,000円/月 | 7,000円/月(年間8.4万円) | 15,000〜25,000円/月(年間18〜30万円) |
年間コスト総額 | 約21〜23万円 | 約26〜30万円 | 約27〜31万円 | 約40〜55万円 |
年間コスト総額 | 約13〜15万円 | 約18〜22万円 | 約19〜23万円 | 約22〜25万円 |
※金額はあくまで目安です
比較すると、
- 250ccは軽自動車の半分程度
- 1,000cc超でも軽自動車より経済的
- 都市部で駐車場代が必要な場合でも、軽自動車より安く済むケースが多い
バイクは維持費の面でも「趣味と実用を両立できる乗り物」として大きなメリットがあります。
バイクの維持費はここまで安くなる!今日からできる節約術
バイク維持費は、適切な運転方法と保険の見直しで大幅な削減が可能です。具体的な節約テクニックをまとめると以下の通りです。
- 【購入前にできること】維持費が安いバイクを選ぶ
- 燃費を意識した運転を心がける
- 自賠責保険の長期契約を活用する
- 使用頻度に応じてレンタルバイクを検討する
詳しく解説します。
【購入前にできること】維持費が安いバイクを選ぶ
排気量やタイプによって維持費は大きく変わります。車検のない125〜250ccを選ぶ、燃費性能の高いモデルを探すなど、購入前の選択が節約の第一歩です。
燃費を意識した運転を心がける
急発進や急加速を控えた運転を心がければ、燃費を抑えられるため、ガソリン代の削減が可能です。定期的なエンジンオイル交換を行えば、エンジンの負担を軽減できるため節約になります。
他にも、タイヤの空気圧を適正値に保てば、燃費効率が改善されます。
自賠責保険の長期契約を活用する
自賠責保険の長期契約を選択すれば、年間保険料を削減できます。初年度の支払いは増えますが、長期的な視点では経済的です。
契約期間を延ばせば手続きの手間を省けるうえ、契約期間が長いほど年間の保険料負担が少なくなります。
使用頻度に応じてレンタルバイクを検討する
月に数回程度の利用であれば、レンタルバイクの活用が経済的です。必要な時だけ利用することで固定費を抑えられます。
また、維持費や車検、保険の心配が不要になります。様々な車種を試せる柔軟性があるため、さまざまなタイプのバイクに乗りたい場合に最適な方法です。
まとめ
バイク維持費は排気量や使用頻度に応じてかかる金額が異なるため、適切な車種選択が重要です。維持費の削減には保険の見直しや運転方法の工夫、使用頻度に応じた利用方法の選択が効果的です。
バイク購入に伴う維持費の負担を避けたい場合、月額定額制のレンタルバイクサービスを提供するマンスリーバイクMK東京をご利用ください。豊富な車種ラインナップと走り放題オプションを用意しています。
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